はなう式blog



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なぜ、「なぜ分数の割り算は逆にしてかけるのか」を教えなくてはならないのか

ちょっとふとしたことで算数話になり、ググってて、考えたこと。

なぜ分数の割り算は逆にしてかけるのか 論。

ググってみた。教えてgooとかありまくる。万人の悩みなのね。

良くある論調は、
・分数の割り算を小学校の先生はちゃんと理由を教えられない
・子供はそこで算数が嫌いになる
・だからちゃんと教えろよ
・ほらこんな風にすればわかるでしょ


ということらしい。


で、じゃあその教えるべき解き方を大きく派閥わけすると

たとえば2/5 ÷ 3/7 の場合、(リンク先はググってヒットしただけで個人的思いは何もありません)

【主派閥1】3/7人分だとどれくらいかってことなんだよ!だよ!派
http://members.at.infoseek.co.jp/zakozako/bunsuu.htm

 【分家】1の中3/7が何個あるか考えるよ派
  http://www.geocities.jp/two_well/bunsuu.html

【主派閥2】3/7を右辺に持っていって、両辺に7/3をかけるよ派
http://www.uja.jp/modules/weblog/details.php?blog_id=886
 
 【分家】上と上、下と下をわってから考えるんだよ!派
  http://www.winc.ne.jp/~meteox/log/040224.html

ってあたりが主流なわけですが。



別に個人攻撃をするつもりは毛頭ないのでリンクもしないけど、たとえばこういう記事もあります。

分数の割り算は小学生で最もつまずきやすい部分だと思いますが、教えるべき親がよく理解していないのも理由の1つでは無いかと思います。お子さんが分数の割り算でつまずいた時、「なぜ分子と分母を逆にしてかければよいか」を考えると教える時の手助けになるかと思います。




要するに分数の割り算はもっとわかりやすく先生ないし親ないしが教えろよ、そうしないと子供が算数を嫌いになるだろ、ということらしい。



あのー・・・・






ばかいってんじゃないよ ┓(´_`)┏
こういうの見ると、残念ながら、教えたことない人が好き勝手いいやがって、、とか思います。

本件みんな誤解していることがいっぱいあると思うのですが・・

【誤解1】例にあげられている教え方で教えても子供はわからない

分数の割り算は早い子供は小4で習うわけです。
いやわかるはずだというあなた。皆さんが小4のときに、ケーキ2/5個を3/7人でわけたらとか理解できますか。
小4のときの自分を想像してください。小4の自分が理解できるだろうと想像できる方。あなたは頭がよいだけです。そんな頭の良いあなたは、小4のときの自分が仲良しのお友達に教えると考えてみてください。小4のお友達はわかりますか?きっとわからないと想像できると思います。別に小5でも同じです。

大人だって理解が難しい内容だと思いますよそもそも。



【誤解2】理由がわからないものを教えられても別に子供は勉強を嫌いにならない

たとえば理科。小学校で、なぜリトマス紙が変色するのかを教えられますか?
BTB液がC27H28O5Br2Sとかおしえられますか?

勉強とは、想像以上に、理由がわからないものをとりあえず覚えるものです。
理科なんか、高校や大学になって化学式がわかって、初めて塩酸に鉄を入れると水素を発生するのがわかるのではないでしょうか。

子供は、大人が思っている以上に、「そんなものかー」で学習しています。

○理由がわからないものが、一定以上多くなるとつまらなくなる
であって
×理由がわからないものは、一切あってはならない
ではないということです。



【誤解3】小4にとって、分数の割り算のやりかたがわかることは大して面白くない、むしろ複雑な理由の理解を強要されることは苦痛 

理由がわかることで子供が眼を輝かすのは、それが面白いからです。算数の問題の解き方を教えて なるほど! と思えるのは、それ相応の知識のバックグラウンドと問題の不思議さがあるからです。それを、分数の計算もろくにしたことない段階で感じることはありえないと断言できると思います。

よくあるのは、先生や親が「分数の割り算の理由をがんばって理解しましょう」と張り切ってしまうパターン。これはマジ諸刃の剣。はなうも昔々は1時間くらいかけて手を変え品を変え教えてみて、しーーーーーーーんとしてしまった教室を作り上げたことがありました(講師1年目のころ・・あのころの生徒ごめん・・)。
そうなると、逆効果です。子供は「わからなきゃ」と踏ん張って考えて、
しまいには「難しいなしょぼん・・・(´・ω・`)」となってしまいます。




では、どうすればよいのか?
長くなったので、次エントリーで。
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コメント
ひさしぶり

>理由がわからないものが、一定以上多くなると>つまらなくなるであって
>由がわからないものは、一切あってはならない>はないということです。

同意します。
わかんなくても慣れてしまってから
理由がふと気がつくっていうこともありますよね。
おりさん!おひさしぶりっす!

そうですねー。後からわかることっていっぱいあると思います。勉強の重要さに大人になってから気づくようなものでしょうか(ちがうか・・
はじめまして。

「説明はどのようになされるべきか」は「どうすればわかりやすい説明ができるか」とは単純にイコールではないということですね。

後者にばかり興味がいっていた自分にとって、これは新しい視点でハッとさせられました。自分は上で書かれている意見よりは若干ポジティブな意見の持ち主ですが、分数の割り算は生半可なことでは理解できないというのには同意です。

わからない子供を何とかしてやりたい(おこがましいですかね)気持ちは同じということで、自分なりに、「分数の割り算はどう説明するべきか」を考えてみました。よろしければどうぞ。

なぜ分数の割り算は逆にしてかけるのか
http://puz.hp.infoseek.co.jp/nikki/bunsuu.html
>稲葉直貴 さん

はじめまして。はなうと申します。コメントありがとうございます!
サイトの方、拝見いたしました。すごくわかりやすいと思います!!流石と思い、感動いたしました。私はもう教育現場にいないのですが、現役でしたら参考に教えてみたと思います〜

しかし、こんなに議論になること自体、やはり難問ということでしょうか〜(汗
ありがとうございます。
教育関係者の方に「わかりやすい」と言って頂いて自信がわきました。

ただ残念なのは、私も現場の人間ではないため実際この説明で子どもがどう反応するかを知るすべがないということです。ググって見つけてもらうのを待つしかありません(笑)

教育学的な文脈で上の問いに答えるならば、当然はなうさんの解答の方が本質を捉えてますね。自分の説明でも子どもたちに理解してもらうにはまだ不十分だと思いますし、じゃあそのときにどうするのかがないと、説明する側の単なる自己満足で終わってしまう気がします。
>稲葉さん

こんばんわ。
確かに、稲葉さんのご説明はとてもわかりやすいですが、全生徒がすんなり入るかというと難しいと思います。私は7年ほど中学受験用の学習塾講師をしておりましたが、その経験からの感覚だと、分数の割り算を習う小学4年生の3〜4割程度が理解できると思います。残りの生徒はやはり厳しいです。(そもそも分数→分数の足し算引き算→掛け算→割り算の途中でつまずいていることも多いと思います)

ですから、やはり理由を教えるというのは、「その子供がそれで楽しめるのか」を教える側が見極めてするべきと思います。教えて苦痛になるなら無理して教えるのが子供の成長に悪影響の可能性もありますね。

とはいえ、私が子供が生まれたら稲葉さんのような教えて方で教えてみると思います。理解を強要はしないですが(汗
「わからないから叱る」タイプの親や大人じゃなければ大丈夫なのかもしれません。ただそういう方は世間で思われているより多いですが・・・
その気持ちよく分かります
>奈央さん!

はなうと申します。コメント気づいていませんですみませんでした。こんな昔のエントリーにコメントいただけるとは、、ありがとうございます!
今も昔も老若男女を問わず、ゲームをクリアーできた時に大概すっきりする。その時に相手の持っている攻撃パターンやレベルとかには興味がなく、ただ単にクリアーしたことにすっきりする。要は子供達はクリアーの仕方を覚え、みんなが難しいと思っている問題を解くことができればすっきりするので、理由付けする必要はないのではないかと思います。すっきりするんだから算数嫌いにならないし、他人に説明できなくても解くことができるなら、もっと難しい問題を解けるともっとすっきりするかも・・・的な発想で、算数にのめり込んでいくのではないでしょうか
>さいちぱぱさん

コメントありがとうございます。
なるほど。ゲームのようにというのはわかりやすいですね。教師の方が余裕がなくなって子供を楽しませなくなることのほうが多いのかもしれませんね。
現在の日本の教育方針は、初期段階で本質を隠蔽し、後に本質を教えると
いう傾向が見られる。本質は難解であるから、初期段階では隠蔽した方が
理解しやすいとの配慮であろうが、全くの見当違いである。

初期段階でゴマカシの理解を植えつけられてしまっては、後に本質を教え
ようとしても簡単には移行できないのである。初期段階から本質を教えた
ほうが、後々のためにも遥かに合理的である。

例えば割り算の本質は「分ける」ではなく「大きさを比べる」なのである。
分母を「1」としたとき、分子はいくらに当たるのか。「大きさを比べる」
が本質であり「分ける」というのは間違った考えなのである。「分ける」
という考えは分数・少数の出現により、即座に破綻する。
また何を「1」として大きさを比べているのかという本質も掴めなくなる。

「分ける」 では分数・少数の割り算は理解不能である。1.23/4.56で
1.23を4.56に「分ける」とはどういう事か。また通分とは何を「1」
として大きさを比べているのか、基準となる数を同じにすることである。
基準となる数が同じになっていなければ足し引き不可である。通分も「分ける」
では理解不能である。

また、数学で「割り切れない」と言いながら理科で「割り切れない」とすると
不正解になる。「分ける」という考えは百害あって一利なし、後々まで悪影響を
及ぼす、全くの「害算」である。割り算のイカサマこそ理数嫌いへの第一歩なの
である。あくまで「分ける」で押し通すのであれば、分数・少数は一切教えるべきではない。

割り算が最初に導入されたのは小学校2年次だと記憶しているが、それから小学校6年次で
ようやく「大きさを比べる」が導入される。しかしこれでは手遅れである。それまで散々
「分ける」という考えが浸透してしまっているため簡単には移行できないのである。やはり
小学校2年次の段階で最初から「大きさを比べる」とするべきである。

ところで、ジブリのアニメ映画「おもひでぽろぽろ」では主人公が割り算のイカサマに
悩む場面があり、大変印象的であった。最初から「大きさを比べる」とすればこんなこと
で悩まずに済んだはずであるが。

初期段階で本質を隠蔽することに何の意味がある。
初期段階から本質を教えてこそ真の教育の姿であると言える。
本質を追求する者さんへ

正確に理解しようと思うものなら、極論過ぎると思いますが、
1+1=2である事を理解する事だけでも、本質は自然数の定義やら、+、=の定義といった数学基礎論の知識が必要となってくるのにそれを子供に教えるというのですか?

また、割り算の本質は「分ける」ではなく「大きさを比べる」なのである…、と書かれていますが、この意見は見当違いも甚だしいです。

例えば「リンゴ10個を3人で等しく分けたい」といった場合なら 
10÷3=3余り1 から残りの1個を余剰分として、扱うか、
10÷3=10/3 として、残りの1つを3等分するか
等と、色々考えられるわけで「分ける」ことも、割り算の本質の1つであると言えます。
数学で使う道具には多様な意味があり、その時々で何が重要な概念かが変わってきます。

そもそも、難解なものを理解するには時間と労力と根気が必要になってくるから、本質は隠蔽しているわけでなく、数ある本質の中でも簡明なものから教えていくのが教育の姿であり、教育段階だと私は思っています
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